一般財団法人環境イノベーション情報機構
新築住宅の室内化学物質、14年度は13年度に比べ濃度低減
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2003.12.19 【情報源】国土交通省/2003.12.19 発表
国土交通省は平成14年度の室内空気中の化学物質濃度実態調査結果を平成15年12月19日に公表した。この調査は新築1年以内の住宅を対象に実施したもので、14年度調査は、(1)12年度の実態調査でホルムアルデヒド・トルエンの濃度が室内濃度指針値を超えた住宅に対する追跡調査(夏期・冬期)と、(2)新築住宅についての新規の実態調査(夏期・冬季)を行なった。
このうち12年度に指針値を超過していた住宅への追加調査では、14年度夏期調査の段階で超過住宅の割合がホルムアルデヒドで12.9%、トルエンで0.8%まで減少。物質が大気中に拡散しにくい冬期調査ではそれぞれ1.0%と1.6%となった。
また、新規の実態調査ではホルムアルデヒド、トルエンのほか、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、アセトアルデヒドの6物質について測定を実施したが、このうちホルムアルデヒドの対象住宅での平均濃度は夏季で0.043ppm(指針値超過率7.1%)、冬季で0.02ppm(指針値超過率0.2%)。トルエンの平均濃度は夏季で0.017ppm(指針値超過率4.8%)、冬季で0.003ppm(指針値超過1.7%)となった。
依然として指針値超過は見られたが2物質とも夏季濃度が13年度データを下回った。(13年度は夏季のみ調査)。
また新たに測定が開始されたアセトアルデヒドは夏季で0.017ppm(指針値超過率9.2%)、冬季で0.022ppm(指針値超過率16.3%)だったものの、キシレン、エチルベンゼン、スチレンでは指針値を超過した住宅はなかった。【国土交通省】