一般財団法人環境イノベーション情報機構
河川の新指標「フレッシュ度」への意見募集開始
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2003.11.10 【情報源】国土交通省/2003.11.07 発表
国土交通省は平成15年11月7日、同省が新たに定義した河川水についての新指標「フレッシュ度」を使って、全国の代表的な河川の試算を行った結果、都市化の進んだ関東の各河川や淀川で「フレッシュ度」が低くなる傾向が明らかになったと発表した。「フレッシュ度」は河川流量中に、上流で利用された水の量(生活排水、下水処理場排水、工場排水、畜産排水の量)以外の水量が占める割合を計算(注1)するもので、上流域での水質浄化の取組みなど反映されないが、一般的には「フレッシュ度」が高いほど水質事故のリスクは低くなると考えられるという。
今回の試算では北海道豊平川、関東の多摩川、荒川、江戸川、利根川、近畿の淀川など15河川の代表的な地点について「フレッシュ度」を試算したところ、豊平川など巨大都市域以外の河川は90%台という数値が算出されたが、一方で関東の多摩川田園調布付近では最低値の27.0%、近畿の淀川柴島地点では58.7%という結果が出た。
なお国土交通省ではこの「フレッシュ度」の算出方法について、正式名称や活用方法などとあわせ、更に検討を行うとしており、15年12月10日(必着)まで広く意見募集を行う方針。
意見は郵送、電子メールで受付けている。
(注1)具体的な計算式は(1−上流での既使用水量/河川流量)×100%とされている。【国土交通省】