一般財団法人環境イノベーション情報機構
岡山大学工学部実験室で放射性物質入りの鉛製容器発見
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2003.11.05 【情報源】文部科学省/2003.10.31 発表
平成15年10月31日、岡山大学から文部科学省に、同大の放射性同位元素管理区域外にあたる工学部物質応用化学科実験室内で、放射性物質入りの鉛製容器が発見されたとの連絡があった。この鉛製容器は実験室の古い荷物を整理中に、スチールロッカーの最下段の一番奥で発見された。
大学職員への聞き取り調査の結果では、容器の内容は「ガス泡沫密度計」に取り付けて使われる密封線源(アメリシウム241、1.11ギガベクレル)であると推定された。
なおサーベイメータによる測定の結果では、鉛製容器表面の放射線は自然界から受ける外部線量の約2倍程度の1時間あたり0.13マイクロシーベルトとなっていた。また、スチールロッカーの表面は自然界と同レベルで、容器表面やスチールロッカーに放射能汚染は検出されていないとされた。
容器は現在、同大学の放射性同位元素管理区域内の保管施設で管理されており、今後、専門機関による回収と分析が行われる予定。文部科学省としてはこの分析結果を踏まえ、岡山大に対し、法令報告などの必要な措置を求める方針だ。【文部科学省】