一般財団法人環境イノベーション情報機構
福島第一原子力発電所2号機の漏水について東電が対策報告書提出
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2003.09.16 【情報源】原子力安全・保安院/2003.09.12 発表
東京電力は平成15年7月に福島第一原子力発電所2号機原子炉建屋1階管理区域内で発見された水漏れについて原因究明と対策についての報告をまとめ、平成15年9月12日付けで原子力安全・保安院に提出した。水漏れが起こったのは、原子炉停止後の燃料冷却水を送る残留熱除去系配管の排水口で漏水量は約100リットル。
東電が漏水時の状況を調べたところでは、当時は残留熱除去系差圧検出器(二つの測定物の圧力差を検出し冷却水の流量を計測している機器)の耐圧試験準備中であったが、一方で排水口下流側の排水配管が取替工事のために閉塞養生されている状況にあった。
このことから東電は、耐圧試験準備作業の中で検出器計装ラック内の排水一次弁と二次弁が「開」状態となり水が流れたことに加え、排水口下流側の配管が閉塞が重なったため排水が逆流し漏水したと推定した。 また再発防止策としては(1)計装弁取扱時には点検作業札を使い、作業者2名が開閉をダブルチェックする、(2)計装ラック内の計器取替時はラック入口弁を「閉」にすることとし、東電が開閉操作を管理する、(3)計装弁の用途に応じ色で識別管理できるようにする−−などの内容を示した。
なお保安院もこの報告を妥当なものであると判断した。【原子力安全・保安院】