一般財団法人環境イノベーション情報機構
ガソリン・軽油の硫黄分10ppm以下に 自動車用燃料品質の方向性案への意見募集開始
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2003.07.07 【情報源】資源エネルギー庁/2003.07.07 発表
資源エネルギー庁は総合資源エネルギー調査会石油製品品質小委員会がまとめた「今後の自動車用燃料品質のあり方について(第2次報告)」に対する意見募集を2003年7月23日まで行っている。第2次報告は2002年にまとめた第1次答申で今後検討すべき課題とされていた、自動車燃料中硫黄分規制値の更なる引き下げ、強制規格への新しい規格項目の追加についてとりまとめを行ったもの。
その結果、自動車燃料中硫黄分規制値については(1)軽油中の硫黄分を2007年から10ppm以下(サルファーフリー)とすること、(2)ガソリン中の硫黄分を2008年から10ppm以下に低減すること、(3)硫黄分10ppm以下の軽油・ガソリンを2005年以降のできるだけ早期に供給開始していくこと−−などが盛り込まれた。
一方、強制規格については(4)ガソリンの規格項目にオクタン価、蒸留性状、蒸気圧、含酸素を追加し、含酸素率については1.3質量%以下を規制値とすること(ただしエタノールの混入率は別に3体積%以下と定める)、(5)軽油の規格項目に引火点、10%残油の残留炭素分、動粘度、密度を追加すること−−が提言されている。
軽油中硫黄分については、総合資源エネルギー調査会の議論と並行して中央環境審議会でも検討されており、2003年7月1日に公表された中環審の「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」第7次答申案でも、総合資源エネルギー調査会の報告同様、軽油の硫黄分規制値を現行の5分の1の10ppmにすること、ガソリンにバイオマスから精製したエタノールを3・5%程度まで混入することを認め、これを含酸素率に換算し含酸素率1.3%以下を許容限度として設定することなどが盛り込まれている。【資源エネルギー庁】