一般財団法人環境イノベーション情報機構
飼料原料中のダイオキシン類実態調査結果を公表
【健康・化学物質 ダイオキシン】 【掲載日】2003.06.30 【情報源】農林水産省/2003.06.27 発表
農林水産省は平成15年6月27日までに平成14年度の飼料原料中のダイオキシン類実態調査の結果をまとめ公表した。この調査は国内で使用されている飼料原料中のダイオキシン類濃度の実態を把握するため、独立行政法人肥飼料検査所が実施しているもの。
14年度は、魚粉9点、かに殻1点、飼料用魚油8点、動物性油脂12点、乾牧草3点、古畳わら4点、配合飼料6点及び養殖水産動物用飼料7点を対象にダイオキシン類濃度を調査した。
公表内容によると、検体のダイオキシン類濃度の範囲は、魚粉で0.303〜2.66pg−TEQ/g、魚油で5.53〜24.8pg−TEQ/g、動物性油脂で0.0168〜1.25pg−TEQ/g、輸入乾牧草で0.0066〜0.201pg−TEQ/g、古畳利用稲わらで2.66〜9.45pg−TEQ/g、畜産動物用配合飼料で、0.003〜0.115pg−TEQ/g、養殖水産動物用配合飼料では0.099〜5.88pg−TEQ/gであった。
これらの結果のうち、輸入乾牧草や畜産動物用配合飼料はこれまでに同省が実施した調査と同程度の値で問題はないが、魚粉は13年度と比較すると高い濃度のものがみつかった。一方魚油は13年度よりは濃度が低下していた。
また今回初めての調査した古畳利用稲わらと養殖水産動物用配合飼料のダイオキシン類濃度も高かったが、稲わらについては残留農薬を指導基準値以上含み、飼料向けとして流通しなかったものを検体としたため、養殖水産動物用配合飼料については比較的ダイオキシン類濃度が高い魚粉と魚油の飼料中の割合が多いためと推定された。【農林水産省】