一般財団法人環境イノベーション情報機構
水道水質の基準見直し案への意見募集結果を公表
【水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2003.05.21 【情報源】厚生労働省/2003.04.28 発表
厚生労働省の厚生科学審議会・水質管理専門委員会は平成15年3月14日から4月13日まで、実施していた水道水質の基準見直し案への意見募集結果をまとめ、15年4月28日に発表した。今回の見直し案は(1)地域性・効率性を踏まえ水質基準を柔軟に運用する、(2)水質基準の項目数を現行の46項目から50項目に拡大する(13項目追加、9項目削除)、(3)病原微生物対策を強化する、(4)水質検査の質確保のために保証システムを導入する、(5)水質検査計画を策定するともに、地域性や浄水処理方法を踏まえ一部検査の省略を認める−−など5点が柱。
この案に対し期間中、団体・個人から105通の意見が寄せられ、1通の中に複数の意見が述べられているケースを整理した延べ意見数は402件に達した。
意見には例えば「水道水源の保全対策についても言及すべき」、「化学物質に係る水質基準で有機物指標として約100年も使われてきた過マンガン酸カリウム消費量を総有機炭素(TOC)に切り替える必要はないのではないか」などの内容があったが、今回の公表結果によれば、これに対し委員会側としては「水道水源の保全対策の重要性は当然のことで、今回の報告案でも水道水源対策や水源監視について言及している」、「有機物指標としてはTOCの優位性は明らかで変更すべきものと考える」との見解を示している。【厚生労働省】