一般財団法人環境イノベーション情報機構
(仮称)苫前郡風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見を提出
【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2025.08.06 【情報源】環境省/2025.08.05 発表
環境省は、「(仮称)苫前郡風力発電事業 計画段階環境配慮書」(HSE株式会社)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。この事業は、北海道苫前郡苫前町、羽幌町及び初山別村において、最大で出力 280,000kW(単機出力 4,000〜6,000kW程度 × 最大70基)の風力発電所を設置するもの。
環境大臣意見では、
[1]想定区域の周辺には、複数方向から風力発電設備の影響を受ける可能性がある住居等が多数存在することを踏まえ、風力発電設備と住居等の離隔を確保すること等により、騒音及び風車の影による生活環境への影響を回避又は極力低減すること
[2]想定区域及びその周辺には、土砂流出防備保安林、砂防指定地、山地災害危険地区(山腹崩壊危険地区)等が存在することを踏まえ、土砂及び濁水の流出等による自然環境及び動植物の生息・生育への影響について適切に調査、予測及び評価し、土地の改変量の抑制等により、自然環境への影響を回避又は極力低減すること
[3]想定区域周辺の風力発電設備では、国内希少種に指定されているオジロワシのバードストライクと考えられる事象が多数確認されている。また、ノスリ等の猛禽類のほか、ハクチョウ類、ガン類、海ワシ類の渡り経路となっている可能性がある。このため、専門家等からの助言を踏まえ、適切に調査、予測及び評価し、鳥類への影響を回避又は極力低減すること
等を求めている。