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環境ニュース[国内]

OECD、生産能力の急増が鉄鋼市場の安定、雇用、脱炭素化を脅すと警告

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2025.06.11 【情報源】/2025.05.27 発表

経済協力開発機構(OECD)は2025年版「鉄鋼見通し」を発表した。

これによると、需要低迷の一方で生産能力拡大が続き、鉄鋼過剰生産能力は2027年までに7億2,100万トンに増大する見通し。
これは2024年のOECD諸国の生産量の合計を約2億9,000万トン上回る。
一部の非OECD経済圏の政策の歪み(高水準の補助金等)がこの不均衡の主要因で、市場の安定、雇用、供給網、脱炭素化の取組へのリスクとなっている。
特に、中国の鉄鋼補助金率はOECD諸国の10倍で、鉄鋼輸出は2020年以降2倍以上(2024年には1億1,800万トンという記録的水準)に増加し、OECD経済圏の鉄鋼市場を混乱させているという。

市場の安定と公正な競争のさらなる崩壊を防ぐため、各国は過剰生産能力の継続的拡大を促している政策に早急に取り組む必要があると報告書は指摘。
3つの重要分野(市場歪曲的な補助金や支援の撤廃、政府の支援策と生産力開発の透明性・情報開示の強化、低炭素技術の開発・導入を加速するための国際協力)で、的を絞った国際行動を求めている。

経済協力開発機構

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