一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連気候変動枠組条約、パリ協定のクレジットメカニズムについて算定基準などに合意と発表
【環境行政 法令/条例/条約】 【掲載日】2025.06.03 【情報源】/2025.05.16 発表
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)によると、パリ協定第6条4項の国連が管理する炭素クレジット制度(PACM)について、協定の定める監督機関が排出削減効果算定基準など方法論を次のとおり合意した。1)ベースライン排出量について、クレジット過大付与の回避のため下方修正を義務付けた。過去又は現在のベースラインを追加的な対策を取らずに現状を維持した場合より10%下方修正、あるいはすべてのベースライン計算法について経時的に最低でも1%下方修正など。
2)他の場所で生じうる意図しない排出増(リーケージ)の計算基準を定めた。これは、プロジェクトレベルの「森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減の取組の強化」(REDD+)の実施はホスト国のREDD+戦略の一部をなすものでなければならないことを明確化するもので、国レベルの気候取組との整合性が確保される。
このほか、ホスト国との利益の公平な配分方法に関する協議、能力構築などに関し合意した。
合意事項は、2025年末までに監督機関により承認予定。
【国連気候変動枠組条約】