一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連機関やEUなど、2024年は約3億人が深刻な飢餓に直面したと報告
【環境一般 その他(環境一般)】 【掲載日】2025.06.03 【情報源】/2025.05.16 発表
国連食糧農業機関(FAO)、EU、世界食糧計画(WFP)などは「食料危機に関するグローバル報告書(GRFC)」の最新版を公表し、2024年には急性食料不安と栄養不良が6年連続で発生し、53の国・地域の2億9,500万人(2023年比で約1,400万人増)が深刻な飢餓状態に陥ったと明らかにした。急性食料不安に直面した人々は評価対象となった人口の22.6%にあたり、5年連続して20%を超えた。
主な要因には以下がある。
・紛争(最大の要因。20の国・地域の約1億4,000万人に影響。南スーダン、ガザ地区など)
・経済的ショック(インフレや通貨切下げ。15ヶ国の5,940万人に影響。アフガニスタン、シリア、イエメンなど)
・極端気象(エルニーニョ現象による干ばつや洪水。18ヶ国の9,600万人に影響。南アフリカ、南アジアなど)
食料危機に歯止めをかけるには、緊急支援だけでなく、特に農村部の食料システムや栄養サービスを整備し、脆弱性への対処と回復力の構築を図る長期的な支援が不可欠だが、必要な資金の提供は減少傾向にあり、各機関はさらなる投資を呼びかけている。
【国連食糧農業機関】