一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、部品価格高騰と調達の遅れが送電インフラ開発を妨げていると報告
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2025.03.12 【情報源】/2025.02.25 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、送電網構築に向けた報告書で、世界が送電網の拡大・近代化に取り組む中、重要部品の価格高騰とサプライチェーンの制約が障害となっていると指摘した。IEAの調査では、現在ケーブルの調達に2〜3年、大型変圧器は最大4年かかり、2021年の2倍。
価格もケーブルは2019年の約2倍、変圧器も約75%上昇している。
世界は「電気の時代」へと動き出し、今後数年間で電力消費の大幅増が見込まれる。
送電インフラ開発はエネルギー安全保障と確実な電力供給に不可欠で、2030年代半ばには年 2,000億ドル以上の送電網への投資が必要になるという。
メーカーは生産能力拡大の計画・投資で対応しているが、今後の需要レベル等に不確実性が残る。
IEAは、サプライチェーン全体にわたる協調的な取組が欠かせないとし、明確な事前計画を通じたインフラ需要の可視化、積極的な送電網投資の奨励、効果的な調達枠組の設計、熟練労働力の確保、許認可プロセスの合理化、既存の送電インフラ利用の最適化等を提言した。
【国際エネルギー機関】