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環境ニュース[国内]

EU理事会と欧州議会、食品と繊維製品の廃棄物削減のため改正指令に暫定合意

ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2025.03.10 【情報源】/2025.02.19 発表

EU理事会と欧州議会は、「廃棄物枠組み指令」の改正案について暫定合意に達した。
改正は食品廃棄物と繊維廃棄物の削減に特化したものである(注1)。

前者に関しては、初めてEUレベルの目標が設定される。
2030年 までに、食品の製造・加工段階で出る廃棄物を 10% 削減すること、及び小売りやレストラン、飲食サービス、家庭から出る食品廃棄物を合算で1人当たり 30% 削減することを目指す(注2)。
また、売れ残った食品の任意の寄付についても定めがある。

後者に関しては、繊維製品の製造業者などの拡大生産者責任(EPR)について整合性のあるルールを確立し、これらの事業者が廃棄物への責任を負い、製品の循環性や持続可能性の度合いに応じて廃棄物の収集・処理費用を負担することを義務付けている。
また、廃棄物の過剰発生やファストファッションに対処すべく、繊維製品の使用期間や耐久性に応じて、製造業者が払う費用を加盟国が調整できることや、企業の競争条件を公平にすることについても定めがある。

改正指令の発効には両機関による正式な採択が必要である。

(注1)
 EUでは毎年 5,900万トン以上の食品廃棄物が発生しており、損失額は推計 1,320億ユーロにのぼる。
 また、繊維廃棄物は毎年 1,260万トン発生している。
 衣料品と履物だけで 520万トン(1人当たり 12kg)が毎年廃棄されている計算である。

(注2)
 目標削減率は、どちらも 2021〜2023年の平均との比較による。

【EU理事会】

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