一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、世界の石炭需要は再エネ拡大により2027年まで横ばいと予測
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2025.01.14 【情報源】/2024.12.18 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、石炭市場の現状と今後の予測を示す年次報告書を公表し、世界の石炭需要は2027年まで横ばいになるとの見通しを示した。IEAの分析では、
・世界の石炭使用はコロナ禍で急落した後に力強く回復、2024年に過去最高の87億7,000万トンに達する見込み。世界中で電力需要は急増するが、再エネの普及拡大により石炭需要は2027年まで、ほぼ同水準で推移。
・世界最大の石炭消費国である中国の電力部門は世界の石炭消費量の3分の1を占め、石炭市場に与える影響が大きい。中国は2024年も太陽光・風力発電容量の大幅拡大等を推進、石炭消費の増加は抑制されるが、再エネ発電量は気象により変動するため、2027年までの中国の石炭需要は予想より最大1億4,000万トン増減する可能性がある。
・ほとんどの先進国で石炭需要はすでにピークに達し2027年まで減少が続く。
・経済成長と人口増に伴い電力需要が急増している一部の新興国(インド、インドネシア、ベトナム等)で石炭需要が依然として増加。
【国際エネルギー機関】