一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、住宅や児童施設の粉塵鉛基準を強化
【健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2024.11.11 【情報源】/2024.10.24 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、子どもを鉛曝露から守るため、1978年 以前に建設された住宅と児童施設における含鉛塗料粉塵を特定し清浄化するための基準を強化した。これまで床・窓枠などに積もった粉塵中の鉛と、含鉛塗料除去対策後に床上・窓枠などに残った鉛に同一基準を適用していたが、前者を健康影響を考慮した粉塵鉛報告義務基準、後者を安全性・効果・信頼性も考慮した粉塵鉛対策基準として、異なる基準を適用することとした。
「報告義務基準」は、基準値を数値で示さずゼロ以上を報告義務とした。鉛の健康影響は深刻で、特に子どもにとって安全な数値はないとされているからである。
「対策基準」は、除去対策の完了を示すクリアランス基準を床面は 1平方フィート 当たり10µgを 5µg、窓枠は同 100µg を 40µg、上下開閉型窓の戸袋は 400µg を 100µg に強化した。
該当建物は 3,100万件 と推定される。
基準強化により、鉛曝露人口は毎年120万人減少し、内18万〜33万人が6歳以下の子どもであるとされる。
【アメリカ環境保護庁】