一般財団法人環境イノベーション情報機構
川辺川の流水型ダムに関する環境影響評価レポートに対する環境大臣意見を提出
【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2024.07.29 【情報源】環境省/2024.07.26 発表
環境省は、「川辺川の流水型ダムに関する環境影響評価レポート」(国土交通省九州地方整備局)に対する環境大臣意見を国土交通大臣に提出した。この事業は、球磨川水系川辺川の熊本県球磨郡相良村及び五木村において、湛水面積:391ha、堤高:107.5m、堤頂長:約262.5m の重力式コンクリートダムを設置するもの。球磨川流域における洪水被害の防止及び軽減を目的としている。
環境大臣意見では、
[1]動植物及び生態系に係る環境への影響を低減する観点から、クマタカの生息・繁殖状況を踏まえ、工事時期の調整、コンディショニング等の措置を実施することや、試験湛水後のダム洪水調節地内において、動植物の生息・生育状況を調査し、既存の重要な動植物の生息・生育環境の回復に向けた植栽等の措置を適切に実施すること
[2]ダム洪水調節地内には、人と自然との触れ合いの活動の場が存在しており、試験湛水や洪水調節による冠水によって利用ができなくなる施設の移設や維持管理等について、関係機関や地域住民と協議を行い、人と自然との触れ合いの活動の場の確保に努めること
[3]本事業の施工による建設発生土、コンクリート塊等の廃棄物等の発生抑制に努め、可能な限り適切に有効利用するとともに、伐採範囲を縮小し、伐採木の有効利用に努めることで、環境への負荷を低減させること
等を求めている。
【環境省】