２００３年３月の那覇平均オゾン全量、３月分としては観測史上最大に

　気象庁は、札幌、つくば、鹿児島、那覇の国内４地点及び南極の昭和基地で、上空のオゾン量の観測や地上に到達する有害紫外線の強度の観測を行っており、その結果を毎月１回発表している。
　２００３年４月２１日に発表された、同年３月の国内４地点の上空における月平均オゾン全量（ある地点の上空のオゾン総量）は、札幌、鹿児島で並、つくば、那覇で多かった。特に那覇では、３月の平均値としては観測開始以来最も多い値である２８２ミリアトムセンチメートルを記録した。
　また、米国・航空宇宙局（ＮＡＳＡ）のアースプローブ衛星のデータと気象庁の観測値から作成した全世界の月平均のオゾン全量分布について、参照値である１９７９年から１９９２年の月別平均値との偏差を解析した結果では、グリーンランドから北欧、シベリア北部にかけてと南極の一部にで参照値より１０％以上オゾン総量が減少した地域がみられた。【気象庁】