一般財団法人環境イノベーション情報機構
「ダイオキシン類を含有した水底土砂を海洋汚染防止法の規制対象に」 検討委員会が提言
【健康・化学物質 ダイオキシン】 【掲載日】2003.04.15 【情報源】環境省/2003.04.15 発表
環境省の「水底土砂に係る処分方策基礎調査検討委員会」は平成15年4月15日までに検討結果を報告書としてまとめた。平成14年7月に水底底質のダイオキシン類に関する環境基準が制定され、基準を上回るケースについてはしゅんせつなどの対策を実施することが必要とされていることから、しゅんせつの結果、ダイオキシン類を含む水底土砂が埋立場所に大量排出される可能性が高く、検討委員会ではその取り扱い方法を検討していたもの。
検討委員会はダイオキシン類を含有した水底土砂を早急に「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(海洋汚染防止法)」の体系の中に位置付け、規制措置を講じる必要があると結論。
ダイオキシン類対策特別措置法に基づく排出水の水質排出基準値である1リットルにつき10ピコグラム以上ダイオキシン類を含む水底土砂については、海洋汚染防止法の規制の中で最も厳しい措置が必要な水底土砂の中に分類し、海洋投入を禁止するだけでなく、海洋に流出・浸出しないよう海域としゃ断されている埋立場所以外への排出を禁止すべきであると報告書で提言したほか、埋立処分よりも無害化処理を優先させていくことが望ましいとした。
なお環境省としては、今後、この報告書で示された考え方を踏まえ、海洋汚染防止法の規制対象物質にダイオキシン類を含む水底土砂を追加していきたい考えだ。【環境省】