一般財団法人環境イノベーション情報機構
国立環境研究所、カーボンニュートラル社会での世界的な材料供給不足の可能性を示唆、資源効率性の向上を提案
【環境一般 その他(環境一般)】 【掲載日】2023.12.22 【情報源】国立環境研究所/2023.12.11 発表
国立環境研究所は、同研究所の研究員と英国ケンブリッジ大学の国際共同研究チームが、全世界における鉄鋼・セメント産業を対象に、カーボンニュートラル達成に向けた将来像を検討した結果、気温上昇を1.5℃から2℃未満に抑制するためのCO2排出許容量内で供給可能な鉄鋼とセメントは、将来の世界的需要に対して不足する可能性が高いことが示されたと発表した。この結果は、社会基盤を支える材料が豊富で安価に手に入る時代の終わりを示唆するとともに、同じ量の材料でより多くのサービスを提供するための資源効率性向上の取り組みの必要性を強調する。
必要な資源効率性のレベルは技術開発やインフラ整備の進展度合いによるものの、この研究では、製造業で約40%、建設業で約60%の資源効率性向上を、1.5℃目標と整合的なベンチマークとして世界で初めて提案した。
この研究の成果は、2023年11月30日付で刊行される国際学術誌『Nature Communications』に掲載された。
詳細はプレスリリース参照。
【国立環境研究所】