一般財団法人環境イノベーション情報機構
パナソニック、英国自社工場でRE100ソリューション実現に向けた実証を2024年開始予定
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2023.12.05 【情報源】企業/2023.11.14 発表
パナソニック株式会社は、電子レンジなどの製造・販売を行うパナソニックマニュファクチャリングイギリス株式会社で、純水素型燃料電池と太陽電池を活用した自家発電により、事業活動で消費するエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うための電力需給運用の実証を、2024年に開始予定であると発表した。同社の「RE100ソリューション」は、必要な電力需要や設置場所に合わせ最大250台まで連結可能な5kWタイプの純水素型燃料電池を用い、太陽電池、および蓄電池を組み合わせ3電池を高度に連携制御することで、電力需要変化や天候による再生可能エネルギーの出力変化に追随する電力需給調整を行い、発電の余剰やムダを抑えて再生可能エネルギーを安定的に供給するもの。
地産地消の分散型エネルギーパッケージにより災害時のレジリエンス性を高めるとともに、5kW単位で発電を行う純水素型燃料電池を必要な電力需要に応じて最適に運転制御することで水素発電設備としての長寿命化や無停電のメンテナンスを可能にするなど、使用環境下での保守性にも優れている。
実証には、5kWタイプの純水素型燃料電池21台(合計出力:105kW)、太陽電池(290kW)、蓄電池(1MWh)の設備を新たに導入し、英国カーディフでの気象変化や電力事情に応じた電力需給運用を検証し、電子レンジ工場のRE100化を目指す。
純水素型燃料電池を活用することで、設置スペースの削減や安定電源の確保だけでなく、水素発電時に発生する熱を暖房・給湯に利用するなど、さらなるエネルギー効率の向上も図っていく。実証を通じ、地域特性に最適なソリューションを開発するとともに、水素事業に関連する現地パートナー企業やビジネス顧客との関係構築に取り組むとしている。
【パナソニック株式会社】