一般財団法人環境イノベーション情報機構
魚類を使った内分泌攪乱化学物質試験法の検証試験が実施へ 日本の3機関が参加
【健康・化学物質 環境ホルモン】 【掲載日】2003.03.27 【情報源】環境省/2003.03.26 発表
経済協力開発機構(OECD)による内分泌攪乱化学物質の作用検出のための審査・試験法開発の一環として、魚類を使った試験法の国際的検証試験が2003年3月から開始されることとなり、日本から、(財)化学物質評価研究機構、国立環境研究所、国土環境(株)の3試験機関も参加することになった。内分泌攪乱化学物質の作用を検出するための国際的な共通試験法はまだ確立されていないが、現在、OECDを中心に哺乳類を使った試験法や魚類、鳥類、両生類、無脊椎動物を使った試験法の開発が進められている。
今回実施されるのは魚類のビテロジェニン(繁殖期の雌成魚にみられる卵黄タンパク前駆体で女性ホルモン様物質に曝露された雄の肝臓にも見られ、雌化の指標とされている物質)の産生試験標準化を目的としたリングテスト(試験法の有用性検証のために、同一条件下で同じ試験を複数の機関により実施するテスト)。
使用される魚種は、メダカ、ファットヘッドミノー、ゼブラフィッシュの3種で、いずれも内分泌攪乱化学物質の生態影響に関する試験魚としてOECDにおいて推奨されているものだ。
なおリングテストの試験結果は、2003年5月に開催されるOECDの生態系試験法検証管理グループ(VMG−eco)の会議に提出される見込み。この会議では次の段階の試験の実施方針についても議論される予定だ。【環境省】