一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、オゾン層は今後ほぼ40年以内に回復と報告
【大気環境 その他(大気環境)】 【掲載日】2023.01.25 【情報源】/2023.01.09 発表
国連環境計画(UNEP)は、報告書「オゾン層破壊の科学アセスメント2022年版」を発表した。モントリオール議定書に基づくオゾン層破壊物質に関する科学アセスメントパネルが4年ごとに作成する。報告書によると、オゾン層はほぼ40年以内に回復する。オゾン層(及びオゾンホール)は、南極上空では2066年、北極上空では2045年、その他の地域では2040年までに1980年の水準に回復する。南極オゾンホールは、2019年に2002年以降で最小となった後、2020年と2021年の春季は大規模・長期の形成をみたが、これは気象条件による年々変動で、2000年以降、面積・深まりともに回復傾向にある。また、代替フロンを規制した2016年のキガリ改正は、2100年までに0.3〜0.5℃の温暖化抑制効果をもたらすという。パネルは、初めてジオエンジニアリングの1種である成層圏エーロゾル注入(SAI)のオゾン層への影響を検討し、成層圏の気温、循環、オゾンの生成・消滅・輸送に意図しない結果を生じる可能性があると警告した。【国連環境計画】