一般財団法人環境イノベーション情報機構
コスモエネルギーHD、原油スラッジ削減技術の実証試験に成功、廃棄物となる原油スラッジを50%以上削減可能に
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2022.11.28 【情報源】企業/2022.11.02 発表
コスモエネルギーホールディングス株式会社のグループ会社であるコスモ石油株式会社、並びにアブダビ石油株式会社、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構は、原油タンクに堆積したスラッジから有用な油分を回収し、従来技術より50%以上のスラッジを削減可能にする原油スラッジ削減(Sludge Volume Reduction:SVR)技術の開発に成功した。スラッジとは、原油に含まれる油分、水分、固形分(砂、さびなど)が混じりあったものがタンク底部に沈殿、堆積したもの。従来は定期的なタンク開放検査時にタンク外へ排出され、産業廃棄物等として処理されている。
コスモ石油、アブダビ石油、並びにJOGMECは、2016年より、スラッジの削減技術の開発に取り組んでおり、この度スラッジを遠心分離設備によって有用な油分と不要な水分および固形分に分離する技術と、回収した油分を生産原油と混ぜ合わせる再原油化技術を組み合わせたSVR技術の開発に至った。アブダビ石油が所有する原油タンクに堆積したスラッジを対象に、コスモ石油が所有するSVR技術をコスモエンジニアリング株式会社にライセンスし、原油タンクに堆積したスラッジ全量に対し実証試験を行った結果、従来技術より50%以上のスラッジを削減することに成功した。
【コスモエネルギーホールディングス株式会社】