一般財団法人環境イノベーション情報機構
昭和電工、自動車業界のCO2排出量削減に貢献、異種材料接合用フィルムタイプ接着剤量産化へ
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2022.10.03 【情報源】企業/2022.08.31 発表
昭和電工株式会社は、異なる素材をわずか数秒で高強度に接合できる異種材料接合技術「WelQuick(R)」を用いたフィルムタイプ接着剤の量産化の検討を開始した。本製品は、長時間の高温加熱が必要だった従来の液状接着剤と比べて工数や電力消費の削減につながり、生産時のCO2排出量を削減できる。その特徴を生かし、カーボンニュートラルの要請が高まる自動車業界や電子材料分野などに向けて、2023年からの量産を検討している。同製品は扱いやすいフィルムという形状で、固体と液体間の相変化を利用して接着するため、既存の液状接着剤と比較して取り扱いが簡便で、わずか数秒の加熱・加圧で強固に接着できる特徴を持ち、マルチマテリアル化に対応した製品。従来のボルト・ねじによる接合よりも工数を削減でき、従来の接着剤のように長時間の高温加熱で硬化させる必要もないため生産時間・電力消費量の削減にも寄与、CO2排出量の削減が実現する。
同社は、マルチマテリアル化に対応する製品として「WelQuick(R)」のサンプル提供を2021年から進めてきたが、脱炭素ニーズの高まりを受け、CO2排出量削減に貢献する材料の需要拡大が見込まれることから、今回の量産化検討に踏み切ることになった。
【昭和電工株式会社】