一般財団法人環境イノベーション情報機構
ITER計画の最新情報をホームページに掲載
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2003.02.28 【情報源】外務省/2003.02.27 発表
外務省は同省ホームページの中にITER(国際熱核融合炉実験炉)計画の最新動向についての情報を掲載した。ITERは重水素やトリチウム(三重水素)といった軽い元素の混合ガスを1億度以上の超高温のプラズマ(原子核から電子が離れる)状態にし、原子核を衝突させる核融合反応でエネルギーを発生させるトカマク型熱核融合実験装置のこと。二酸化炭素の発生が少ないエネルギー源として注目されている。具体化にあたっては、国際的な協力のもとに種々の試験が計画されている。
外務省のホームページに掲載された情報には、2003年1月に米国のブッシュ大統領が表明したITER計画への再参加、2003年2月にロシアのサンクトペテルブルグで開催されたITER計画の第8回政府間協議の情報などが含まれている。
第8回政府間協議には米国のほか、中国からの代表団も参加。ともに核融合エネルギー開発の意思を表明した。
また参加各国の代表団は、ITER設置サイトの4候補地−−カナダのクラリントン、日本の六ヶ所村、フランスのカダラッシュ、スペインのバンデリヨスサイトに対しての「共同評価報告書」を承認し、ITER建設に早期に着手できるよう、政府間協議の意思決定手順について議論を行った。
「共同評価報告書」は政府間協議の枠組みに従い、候補地を実際に訪問した上で詳細なレビューをまとめたもの。【外務省】