一般財団法人環境イノベーション情報機構
商船三井、「メタン酸化触媒システム」の基本設計承認(AiP)を世界初取得
【エネルギー バイオマス】 【掲載日】2022.05.09 【情報源】企業/2022.03.16 発表
株式会社商船三井、日立造船株式会社、ヤンマーパワーテクノロジー株式会社(YPT)の3社は、一般財団法人 日本海事協会より、LNG 燃料機関から排出されるメタンを酸化させることでメタンスリップを削減する「メタン酸化触媒システム」に関する基本設計承認(Approval in Principle:AiP)を取得した。本システムのAiP 取得は、世界初となる。同件は国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から公募された「グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発」において、「触媒とエンジン改良によるLNG燃料船からのメタンスリップ削減技術の開発」として採択されたプロジェクトの一環として、日立造船と YPT がコンセプト設計を行った。このコンセプト設計に基づき、実船による実証運航を行う商船三井と、本船を建造し本システムの搭載設計を行う株式会社名村造船所と共にリスク評価等を通じた作り込みを進め、この度、国際ガス燃料船舶安全コード:IGFコード等を考慮した安全対策を織り込んだ仕様であることが確認された。
同事業では、2021年度から2026年度までの6年間で当コンセプト設計の実機実証を行うと共に、メタン酸化触媒とエンジンの改良を組み合わせることでLNG燃料機関のメタンスリップ削減率70%以上を実現しLNG燃料船のさらなる環境負荷低減を目指す。今回のAiP取得は同システムの社会実装に向けた重要な第一歩となる。
【株式会社商船三井】