一般財団法人環境イノベーション情報機構
大林組、洋上風車基礎「スカートサクション」を実海域で1年間にわたり設置し実証
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2021.09.13 【情報源】企業/2021.08.19 発表
株式会社大林組は、洋上風車基礎「スカートサクション(R)」を実海域において1年間にわたり設置することで、その支持性能と環境への影響を確認した。大林組が開発したスカートサクションは、洋上風車の基礎を、水圧を利用して海底地盤に貫入する技術で、杭を打ち込む方式のモノパイル構造などでは施工が困難な岩盤が浅部に出現する海域でも強固に固定できる。また、利用終了後にはスカート内に水を注入することで、水中に基礎を残すことなく半日で完全撤去できるという特長がある。加えて、水深が40〜50mと大水深化し、風車が14MW以上と大型化した場合でも、その基礎部に採用することで、工期・コストを削減することが可能となる。
大林組は、かねてから実海域で実物大のスカートサクションの設置と撤去を実施するなど、現場での実適用に向けて、実証を繰り返してきた。このほど1年間(2020年5月〜2021年5月)にわたって実海域で設置し、その季節ごとの波浪条件下での挙動計測や海洋環境への影響を確認、その後完全に撤去するまでのフローを実施した。
大林組は、スカートサクションの現場適用による高性能かつ低コストな洋上風車の建設を通して、持続可能な社会の実現に貢献していく、としている。
【株式会社大林組】