一般財団法人環境イノベーション情報機構
日本製鉄、欧州北海での二酸化炭素の回収・貯留プロジェクトに高合金シームレス油井管採用
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2021.08.18 【情報源】企業/2021.07.20 発表
日本製鉄は、同社の高合金シームレス油井管が、このほどEquinor ASA(本社:ノルウェー王国、以下、エクイノール)が欧州北海で主導するCCSプロジェクトであるNorthern Lights Joint Venture(ノーサーン ライツ ジョイントベンチャー)に採用されたことを発表。同JVは、ノルウェーの都市部や周辺国の工場で発生する排ガスから回収した二酸化炭素(CO2)を、100km沖合の中間貯蔵基地までパイプラインで運搬した後、海底下2600mにある貯留層に圧入するサービスの事業化を目指している。CO2を海底下へ圧入する際、液化した高濃度CO2を注入するため、使用する鋼管には高い耐食性が求められる。日本製鉄が開発した高合金油井管は、これまで世界各地の非常に過酷な石油・天然ガス開発に長年採用されてきており、この分野において世界トップシェアを誇る。同製品は世界でもトップクラスの優れた耐食性を有しており、高濃度CO2環境でも腐食することなく使用できる。同JVは、2024年の稼働に向けてすでに着工しており、日本製鉄は、これまでに炭素鋼の油井管を約130本(1550メートル)供給してきた。今般新たに高合金油井管も採用が決定し、2021年10月より供給開始予定で、採用本数は約120本(1390メートル)となる。
【日本製鉄株式会社】