一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、クリティカルミネラル(重要鉱物)の持続可能な供給について提言
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2021.05.25 【情報源】国際機関/2021.05.05 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、気候目標の引き上げに伴い、クリーンエネルギー技術に不可欠の銅、リチウム、ニッケル、コバルトなどクリティカルミネラル(重要鉱物)の需要が急増するとして、供給確保のための提言をまとめた。クリーン技術は、大量のクリティカルミネラルを必要とする。たとえば、電気自動車は化石燃料車の6倍、陸上風力発電施設は天然ガス火力発電施設の9倍必要で、急激な需要増が予測される。部門別では、電気自動車用蓄電池とグリッドストレージ用途の増加が大きく、2040年までに最低でも30倍に、電力部門の需要も洋上風力発電、太陽光発電の拡大により3倍になる。一方リチウム、コバルトなどレアアースの供給の75%が上位3ヶ国に集中しており、サプライチェーンは複雑・不透明で、供給の途絶などのリスクがある。IEAは、持続可能で責任ある需給体制確保のため、1)投資誘致、
2)技術革新、
3)リサイクルの向上、
4)サプライチェーンのレジリエンスと市場の透明性の確保、
5)環境・社会基準の厳格化、
6)国際協力の強化、
を提言した。【国際エネルギー機関】