一般財団法人環境イノベーション情報機構
水素燃料電池バス 世界9都市でデビュー
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2001.04.12 【情報源】/2001.03.21 発表
ロンドン、アムステルダムなどヨーロッパの9都市は、3月20日、世界ではじめて、水素を燃料とする燃料電池バスを試験的に導入することを発表した。水素燃料電池は、水素と酸素を結合させてエネルギーを得るもので、排出されるのは「水蒸気だけ」という窮極のクリーンエネルギー。今回導入されるのは、ダイムラー・クライスラー社のバス部門であるEvoBusの燃料電池バスで、実際に走るのは2002年末または2003年からの予定。試験期間は3年程度の見込みである。今回、試験運行に参加する9都市は、ロンドン、レイキャビク、ストックホルム、アムステルダム、ルクセンブルグ、ハンブルク、シュトゥットガルト、バルセロナ及びポルト。燃料電池バスの課題は、価格が高いこと。通常のバスが1台250,000ポンド(4250万円)であるのに対し、125万ポンド(2億1250万円)にもなる。しかし、今回、全都市合わせて30台のバスが導入されることで、ダイムラー・クライスラー社バス部門の責任者のWolfgang Diez氏は、「新技術にとって、市場参入への輝かしい成果となる」と評価している。
なお、水素燃料の供給ステーションも課題だが、バスであれば、必ず同じ車庫等に戻って燃料を供給する形となるため、こうした問題もクリアできるという。【イギリス環境・運輸・地域省】