一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

東電、福島第二原子力発電所2号機の手動停止について原因と対策を報告

エネルギー 原子力】 【掲載日】2002.11.18 【情報源】原子力安全・保安院/2002.11.18 発表

 東京電力は平成14年9月2日に同社の福島第二原子力発電所2号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)が手動停止した件の原因と対策についての報告を14年11月18日付けで原子力安全・保安院に提出した。
 福島第二原子力発電所2号機では当時、排気筒放射線モニターと高圧タービンで仕事を終えた蒸気の湿分を除去する装置(湿分分離器)の「集塵放射線モニター」の放射線量の上昇が認められたほか、復水器から出る排ガス中の放射性物質を減らす装置(排ガス減衰管)の入口で、放射能濃度が高まっているとの警報が発生。また「排ガス放射線モニター」の放射線量の数値も上昇していた。
 東電では、排ガス放射線モニターの放射線量上昇原因として、燃料からの微少な放射性物質が漏えいしていた可能性が考えられることから、燃料集合体の漏えい検査を実施。その結果、漏えいのある燃料集合体1体を特定し、さらに燃料集合体から漏えいした放射性物質がタービン建屋内の2か所(湿分分離器レベルスイッチテスト弁グランド部と排ガス減衰管バイアルサンプラ電磁弁継手部)から漏れていたことを確認した。
 東電によれば、燃料集合体が放射性物質が漏れた原因は、偶発的なものと推定できるが、湿分分離器レベルスイッチテスト弁グランド部からの漏えいは部品の応力腐食割れやボルトの締め付け不良が原因、排ガス減衰管バイアルサンプラ電磁弁継手部からの漏えいは継手部のパッキン交換を実施していなかったことに加え、締め付けが不十分であったためと推定されたという。
 このため対策としては(1)燃料集合体の交換、(2) 湿分分離器レベルスイッチテスト弁の交換と弁の健全性確認項目の作業要領書への記載、(3)排ガス減衰管バイアルサンプラ電磁弁継手部のパッキン交換と締め付け確認、締め付けの実施についての作業要領書への明記−−を行うこととしている。
 なお原子力安全・保安院も、今回東電から報告された原因と対策について妥当なものであるとの判断を示した。【原子力安全・保安院】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

プレスリリース

関連情報

関連リンク