一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界セメント連盟、セメント業界にCO2排出削減技術導入を呼びかけ
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2018.07.19 【情報源】/2018.07.05 発表
世界セメント連盟(WCA)は、CO2排出削減のため新技術の導入を加速するようセメント業界に呼びかけた。セメント生産では窯を約1400℃まで加熱する必要があり、セメント1トン当たり燃料油60〜130kgと電気110kWhを消費する。CO2排出量はセメント1トン当たり約1トンで、同業界は世界の温室効果ガス排出の5〜6%を占めている。すでに新技術導入によって排出を削減している優良事例はあり、ドイツのハイデルベルグセメント社は金属加工産業など他産業の廃棄物から生成された代替原材料の使用増などにより、1990〜2016年に正味のCO2排出を22%削減したという。しかし、同業界で現在導入されている技術では、パリ協定の目標達成に必要なCO2排出削減の50%しか達成できない。WCAは、エネルギー効率化、材料の再利用、低炭素燃料の導入や低温でのセメント加工などにCO2排出削減の可能性があるとし、低炭素型のセメント生産に移行するための具体的な気候変動行動計画を2018年9月に公表するという。【国連気候変動枠組条約】