一般財団法人環境イノベーション情報機構
仙台市、VPP実証実験で東北電と連携 指定避難所の電力需給を調整
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2018.07.05 【情報源】地方自治体/2018.05.10 発表
仙台市は東北電力と連携し、指定避難所に設置している太陽光発電設備や蓄電池を一括管理し、電力の需給調整に活用する「仮想発電所」(VPP=バーチャルパワープラント)の実証事業を行っている。実証期間は2021年3月までの予定。VPPは、分散して存在する複数の発電設備や蓄電池などを遠隔操作で一括管理し、電力需給がひっ迫しそうなときはあたかも発電所のように機能させ、電力系統の安定を図る仕組み。
同市は、東日本大震災の経験を踏まえ、指定避難所になっている市内の全小中学校など200カ所に太陽光発電設備(1カ所あたり出力10kW程度)と蓄電池(同容量15kWh程度)を導入している。
実証事業ではこのうち25カ所の太陽光発電設備と蓄電池を対象に、東北電の「VPP実証プロジェクト」のシステムを使って発電電力量や蓄電池の蓄電量などを常時監視。防災機能を損なうことなく、気象や電力使用状況などを踏まえながら最適な制御を行う。
電力の需給調整ツールとしての可能性を調べるほか、余剰電力の有効活用や蓄電池の長寿命化を図る仕組みも検証する。