一般財団法人環境イノベーション情報機構
神戸市、地下街の空調をAIで最適化 CO2排出半減へ向け実証実験
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2018.01.22 【情報源】地方自治体/2017.11.17 発表
神戸市とNTT、神戸大、日建設計総合研究所、創発システム研究所、神戸地下街は、神戸市三宮の地下街「さんちか」で、AI(人工知能)を用いて人の流れにあわせて空調を最適に制御する実証実験を行う。人の行動を予測する人流予測と空調機器の最適制御を組み合わせ、消費電力の削減などで二酸化炭素(CO2)排出量の約50%削減を目指す。屋外につながる開放部がある地下街や駅、空港などは、空間を密閉できる一般的な建物と比べて冷暖房の負荷が大きく、人の行動特性が複雑なため、効率的な冷暖房や換気の方法が確立されていない。しかし、IoT(モノのインターネット)技術の進展などにより、これまで収集できなかった詳細なデータに基づく新たな空調制御を行うことで、CO2排出削減の可能性が出てきた。
実証実験では、出入り口の空気の流入を季節や時間帯に応じてコントロールするとともに、人流・気流センサーを用いて地下街の環境状態を把握、予測する。その結果に基づいて空調を最適に制御し、冷暖房消費を最小化して消費電力の削減を図り、CO2排出削減につなげる。