一般財団法人環境イノベーション情報機構
静岡県島田市、川根温泉のガスで発電 未利用エネルギー活用
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2017.06.09 【情報源】地方自治体/2017.04.04 発表
島田市は、市内の川根温泉内の市有地に、温泉から湧出するメタンガスを利用した発電施設を設置、このほど本格稼働を始めた。発電した電力をホテルに供給するとともに、発電時に発生する熱を回収し、温泉施設に供給する。未利用エネルギーの活用により、施設の維持経費の軽減や二酸化炭素(CO2)排出削減といった効果を見込む。温泉に含まれるガスを利用した発電システムの導入は静岡県内で初めてで、全国的にも珍しいという。川根温泉の井戸からはメタンガス85%の天然ガスが毎時30m3噴出しているが、これまでは分離装置を使って排出していた。
1日平均約2000kWhを発電する計画で、川根温泉ホテルで使用する電力の6割をまかなう。発電時に発生する熱は、隣接する日帰り温泉施設「川根温泉ふれあいの泉」のボイラーに供給し、給湯に利用する。
温泉に付随するメタンガスを利用するには、鉱業法に基づく鉱業権(採掘権)を取得し、鉱業として採掘する許可が必要となる。市は鉱業権取得の手続きを進め、調査開始から5年、国との正式協議開始から約3年の今年1月、国からの許可を取得した。