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環境ニュース[国内]

NEC、「田んぼ作りプロジェクト」を開始、耕作面積拡大で生物多様性の保全を強化

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2017.05.24 【情報源】企業/2017.05.19 発表

 NECは、グループ社員と家族の環境活動「NEC田んぼ作りプロジェクト」の2017年度の取り組みを茨城県牛久市で始めた。前年度に600m2広げた耕作面積をさらに2500m2拡大し、5500m2で稲作を手掛ける。荒廃した雑木林を縮小することで、生物多様性の保全を強化する。5月20日の田植えから7月22日の草取り、9月23日の稲刈り、10月7日の脱穀と続く。

 NEC田んぼ作りプロジェクトは環境意識向上を目的にするプログラムで、1年を通して稲作から酒造まで体験する。牛久市、酒造会社、環境NPOと2004年から展開し、これまでに1万3300人の社員・家族が参加した。2017年度も、人が列になって歩いて雑草や枯葉を踏み付ける方法「踏耕」で、面積を増やす。機械と違って土中の生物を死滅させない。

 稲作に加え、収穫した酒米の活用を通して生産から加工まで日本酒造りの流れを学ぶ。2018年1月13日には酒仕込み神事、同年3月10に新酒蔵出しを予定する。生物に優しい環境の再生を狙いにビオトープ(生物の生息空間)も作る。荒廃した雑木林をさらに縮小する。これにより、生物多様性の効果を測定する指標の1つとして、トキのエサ量の増加を見込んでいる。

 トキ1羽が年間に食べるエサ(ドジョウ、ヤゴなど)は約75sとなり、1m2あたり3.26gのエサを生み出す田が必要になる。プロジェクトは同4gを目標に、踏耕で荒廃地を生物が住みやすい湿地帯に再生し、2016年度には、同4.57gを記録した。NECは気象観測センサーシステムを設置し「生態系生物多様性ソリューション」の開発・実証も進めている。

【日本電気株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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