一般財団法人環境イノベーション情報機構
横浜市、外来種のリス、生息域拡大か 小学生1万人調査で明らかに
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2017.03.07 【情報源】地方自治体/2017.01.16 発表
横浜市環境科学研究所が、市立小学校の児童を対象に実施した生き物調査で、特定外来生物のクリハラリス(タイワンリス)の生息域が市北部に拡大している可能性があることが分かった。同研究所は昨夏、市立小342校の5年生約3万人に調査票を配布。過去1年間(2015年9月1日〜16年8月31日)に自宅や学校の近くで見たり、鳴き声を聞いたりした生き物を報告してもらう市内全域調査を実施した。162校、1万984人の児童から回答があり、調査結果を取りまとめた。
調査対象はクリハラリス、ツバメの巣、ハグロトンボ、ノコギリクワガタ、レンゲソウ(ゲンゲ)、ダンゴムシ、ウグイス(の鳴き声)、カタツムリ、ナナホシテントウの9種類。市内の自然環境を指標するもの、減少または増加傾向にあるものなどを選定した。
クリハラリスはもともと横浜市には生息していなかった外来種で、市南部を中心に生息している。クリハラリスを対象とした13年度の調査と比較すると、生き物を確認した割合(確認率)は市全体で3ポイント上昇して38%となり、確認率が高い地域が北に拡大している様子がうかがえた。