一般財団法人環境イノベーション情報機構
丸紅新電力、電力需要を予測するシステムを日本気象協会と構築、実証試験を開始
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2017.01.30 【情報源】企業/2017.01.25 発表
丸紅新電力は、電力需要を予測するシステムを一般財団法人で予報業務を行う日本気象協会と構築した。同社は丸紅の100%子会社で、電力事業を手掛けていて、実証試験を2月1日に始める。システムは、丸紅新電力が16年間の電力小売り事業で蓄積した需給調整力と、日本気象協会が保有する気象予測技術、新たに導入した人工知能の技術を融合した。電力需要は気温や雨などの気象条件や、温暖な地域と寒冷地といった気候によって大きく変わる。高い精度で電力需要を予測するには、気象の変化や気候に伴う傾向の違いを把握し、電力需要の構造を理解することが求められる。そのため丸紅新電力と日本気象協会は今回、両者の強みを合わせて新しい電力需要予測システムを構築した。
このシステムは、 需要電力量の実績や気象データなどのデータを使用し、地域電力会社のエリアごとに7日先まで30分ごとに電力需要を予測する。当日の実績データによって補正することもある。実証試験では丸紅新電力が電力需要予測システムを運用し、その結果を基に日本気象協会のデータ解析と丸紅新電力のノウハウに反映させる。
電力小売りが2016年4月に完全自由化されたことを受け、丸紅新電力でも利用者の地域や業種が多様化している。電力需要予測システムでは直近の電力需要実績データを自動で解析するなど、今後の需要の変化にも対応させた。日本気象協会の人工知能技術は、過去の電力需要の特徴を社会・気象条件などの変動要因に基づいて解析する。【丸紅新電力株式会社】