一般財団法人環境イノベーション情報機構
丸紅、欧州化学大手のイタリア工場向け熱電併給事業を実施、エネルギー効率が改善
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2017.01.24 【情報源】企業/2017.01.20 発表
丸紅は、欧州化学大手のソルベイがイタリア・ロジニャーノソルベイ市に保有するソーダ灰・重曹工場向けに熱電併給事業を実施する。同社グループ企業で、グループのエネルギー管理を手掛けるソルベイ・エナジー・サービス(SES)と新会社を立ち上げ、工場の既存設備を買収して一部に省エネ改修を施し、エネルギー効率を改善して保守・運営を行う。熱電併給事業の長期契約を現地時間の1月19日に締結した。供給開始は2018年1月を予定している。新会社の出資比率は、議決権ベースで丸紅が3分の2、SESが3分の1となり、イタリアの発電機メーカー、アンサルド・エネルギアが優先株を引き受ける。この工場には現在、ガスタービンと排熱回収ボイラーが2台ずつあり、うち1台ずつを改修する。
発電規模は計350MW(35万kW)、蒸気量は1時間あたり計410tになる。工場はソルベイが世界トップシェアを持つソーダ灰・重曹の主要製造拠点に位置付けられる。丸紅などの熱電併給事業によってエネルギー効率を高め、環境負荷低減を図る。ソルベイは競争力の一層の向上を狙いに傘下工場のエネルギー効率の改善を進めていて、今回もその一環で取り組む。
丸紅は2013年9月以降、ソルベイのフランスにあるレアアース(希土類)工場、ポリマー(重合体)・食品添加物工場群、ポリマー工場の3カ所と、イタリアの機能性樹脂工場で熱電併給事業を展開している。これで5カ所になる。今後も世界各地のソルベイ工場や他企業の工場向けに熱電併給事業を拡大し、産業分野の環境負荷抑制につなげる。【丸紅株式会社】