一般財団法人環境イノベーション情報機構
旭化成建材、性能を向上させた断熱材の新製品を開発、熱伝導率値が最高レベルに到達
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2016.12.19 【情報源】企業/2016.12.12 発表
旭化成建材は、展開している断熱材「ネオマフォーム」の性能をさらに向上させた新製品「ネオマゼウス」を開発した。同社は旭化成の100%子会社で、建築材料・土木資材の製造・販売を手掛けている。断熱性能の良さを示す熱伝導率の値が、建築用の断熱材で最高のレベルとなる。温暖化係数が極めて低いノンフロン発泡剤を使い、環境負荷も抑制する。ネオマゼウスは、建築法規上の認定などを整えた後、2018年1月をめどに販売を始める。年間の一次消費エネルギーがほぼゼロになる住宅、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及や、政策による省エネ基準義務などに伴う高断熱化のニーズを受けて開発した。既に高い水準の断熱性能を達成しているネオマフォームを進化させた。
ネオマゼウスはネオマフォームと同様、フェノール樹脂を発泡させた発泡プラスチック系断熱材だ。熱伝導率は0.018W/(m・K)と、ネオマフォームより1割熱を伝えにくい。発泡ガスは、ネオマフォームに使用する炭素系ガスに温暖化係数値が小さいノンフロン発泡剤のHFO(ハイドロフルオロオレフィン)を加え、環境性能を高めた。
発泡ガスとして断熱性能に優れるHFOを使用すると同時に、樹脂の合成を自ら行う独自の製造プロセスで発泡を最適化して断熱性能を向上させた。旭化成建材は今後「ネオマ(NEOMA)」を断熱材製品の総称ブランドにする。屋根や壁用のネオマゼウス、ネオマフォームと、床充てんの「ネオマジュピー」(現在は「ジュピー」)を販売する。【旭化成建材株式会社】