住友林業、共同出資会社が北海道でバイオマス発電所の運転を開始、日本最大級

【エネルギー バイオマス】 【掲載日】2016.12.05 【情報源】企業／2016.12.01 発表

　住友林業が発電事業を手掛ける住友共同電力（愛媛県新居浜市）と共同出資する発電事業会社は、北海道紋別市でバイオマス発電所の営業運転を12月1日に始めた。日本最大級の規模があり、日本最北端の大型バイオマス発電施設となる。オホーツク地域の未利用木材を主燃料にする。木質チップも製造して道内の森林資源の有効活用を図る。

　運転開始したのは紋別バイオマス発電所で、50MW（5万kW）の出力があり、国産材を主燃料にする。さまざまな燃料に対応する循環流動層ボイラー、タービン発電機などで構成する。木質チップ、輸入PKS（ヤシの実の種の殻）、補助燃料の石炭を使い、年間各約22万t、約5万t、約5万tの使用量を計画している。

　紋別バイオマス発電所は住友林業が51％、住友共同電力が49％出資する紋別バイオマス発電が運営する。関連事業で木質チップを製造する会社、オホーツクバイオエナジーを同じ出資比率で設立した。木質資源を木質チップに加工し、紋別バイオマス発電所で使用する燃料の一部を供給する。発電所の隣接地にあり、8月に操業を始めている。

　住友林業は1917年から紋別で山林を経営し、林業と電気事業の連携でこれまで以上に地域に根差した事業モデルを構築する。再生可能エネルギー発電事業を2019年3月までに200MW（20万kW）に拡大する方針を掲げ、新規事業の立ち上げを引き続き推進する。住友共同電力も再生可能エネルギー発電に適した事業地点があれば、展開を検討する。【住友林業株式会社】