一般財団法人環境イノベーション情報機構
キリン、国産で最軽量のアルミ缶を開発、ビールや発泡酒などで市場展開を開始
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2016.11.28 【情報源】企業/2016.11.22 発表
キリンは、国産で最軽量のアルミ缶を開発した。大きさは350mLと500mL。キリンビール神戸工場(神戸市北区)からこの缶を使った商品を導入し、ビールや発泡酒、新ジャンルの商品で11月下旬に市場展開を始める。キリンのパッケージング技術研究所で開発した、環境に配慮したパッケージだ。三菱マテリアルが80%出資してアルミ缶製造を手掛けるユニバーサル製缶と共同開発した。350mL缶は従来の重量14.6gが同13.8gに約5%、500mL缶は同18.1gが同16.8gに約7%軽量化した。缶は胴の部分とふたで構成し、新しい350mLの缶の胴は同10.9g、500mL缶は同13.9g、ふたはどちらも同2.9gになった。胴、ふたとも国産最軽量となる。
軽量アルミ缶は、薄肉化を図りながら必要な強度が保てるように形状などを工夫することで実現した。このアルミ缶の胴部分とふたをキリンが最大限導入すると、製造工程のCO2排出量が年間約2万9600t削減できる。前年のビール、発泡酒、新ジャンル商品の出荷実績から算出した。これは一般家庭約1万3000人分の年間CO2排出量にあたる。
パッケージング技術研究所は包装容器の開発を専門に手掛ける。環境に配慮した飲料容器の投入を目指し、国内最軽量の炭酸飲料向けワンウェイ瓶(再使用しないガラス瓶)の開発や、ビール大瓶(繰り返し使用するリターナブル)、ビール中瓶(同)の軽量化などを業界に先駆けて実施した。キリンは今後も環境への取り組みを推進する。【キリン株式会社】