一般財団法人環境イノベーション情報機構
アズビル、一戸建て住宅向け全館空調に可変風量制御を搭載、大幅な省エネを実現
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2016.11.11 【情報源】企業/2016.11.08 発表
アズビルは、一戸建て住宅向け全館空調システム「きくばりsシリーズ」に可変風量(VAV)制御を搭載する。部屋ごとに温度が設定でき、省エネ運転や温風オフ機能などで大幅な省エネを実現する。プレミアム仕様として今冬に販売を始め、来春から納入する。きくばりsは1システムの空調機で、家中の冷暖房、換気、空気清浄、除湿を行う。きくばりsのVAV制御は、設定温度と室温の差を計測し、風の通り道の開閉を自動的に制御することで室内に流れる冷暖房の風量を変える。アズビルは、理想的な空調は個人で異なり、長年住み続ける中でも変わっていくと考え、家族それぞれの生活やライフスタイルの変化にも柔軟に対応できるよう、全館空調システム向けのVAV制御を開発した。
VAV制御は全館空調の知識・ノウハウと、ビルや工場分野での技術を活用した。現在の温度や設定温度に加え、過去の温度推移や変化の度合いも考慮して最適な風量を計算する。各部屋に設置する操作機「VAVリモートコントローラ」で温度設定すると、風の通り道が開いて風量が大きくなり、設定温度に近付くと通り道を狭めて風量を抑える。
外出時や就寝時には、その部屋だけを「ecoボタン」で省エネ運転に切り替えられ、長期間使用しない部屋は温度調節をオフにできる。アズビルのシミュレーションでは、これらの機能と部屋ごとの温度設定で約25%の省エネが見込まれる。従来は2つのエリアに分け、エリアごとの風量調節かプラスマイナス2℃の範囲で温度設定が可能だった。【アズビル株式会社】