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環境ニュース[国内]

三菱レイヨン、風力発電の翼向け炭素繊維複合材料積層板を製造する合弁会社を設立

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2016.09.23 【情報源】企業/2016.09.20 発表

 三菱レイヨンは、風力発電の翼(ブレード)向けの炭素繊維複合材料積層板(コンポジットラミネート)を専門に製造・販売する新しい合弁会社、アドバンスト・カーボン・プルトリュージョンを設立する。デンマークを拠点にする複合材料メーカー、ファイバーライン・コンポジットとともに、技術を融合した製品を風車用炭素繊維市場に投入する。

 合弁会社は、ファイバーラインの本社と同じデンマーク・ミゼルファート市に10月に立ち上げる。資本金は2300万ユーロ(約26億2000万円)で、出資比率は三菱レイヨンが49%、ファイバーライン51%となる。ファイバーラインは、風車発電の翼向け複合材料のトップメーカーで、大型化を可能にする製造技術「引き抜き製法」を保有している。

 引き抜き製法は複合材料の成形方法の1つで、加工時間が速く容易に大型化できることが特長だ。合弁会社は三菱レイヨンの炭素繊維と、ファイバーラインの成形・加工技術を組み合わせ、風力発電の翼用に特化した炭素繊維複合材料積層板を手掛ける。軽量で価格競争力がある材料を風車用炭素繊維市場で展開してシェア拡大を図る。

 風力発電機は、洋上風力発電の普及拡大や、低風速地域で効率的に発電するニーズを受けて、風車翼が大きくなる傾向にある。大型の風車翼は軽量化と剛性が求められ、炭素繊維が使われる。中でも引き抜き製法による炭素繊維複合材料積層板は、他の炭素繊維複合材料より性能や加工性に優れ、主要発電機メーカーが本格的に採用を始めている。

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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