一般財団法人環境イノベーション情報機構
東京ガス、「日立LNG基地」営業運転開始、高圧ガスパイプラインの供用も
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2016.03.30 【情報源】企業/2016.03.25 発表
東京ガスが茨城県日立市の茨城港日立港区内に建設した「日立LNG(液化天然ガス)基地」が完成し、3月24日に営業運転を始めた。併せて、同基地と栃木県真岡市を結ぶ新たな高圧ガスパイプライン「茨城〜栃木幹線」も供用を開始した。東京湾内にある既存の3カ所のLNG基地と同基地の連携が実現し、ガス供給インフラの安定性が高まる。日立LNG基地は、東京ガスが初めて東京湾外に設けたLNG基地で、約10万4000m2の敷地面積がある。LNG船やLPG(液化石油ガス)船の受け入れ桟橋、容量23万kLのLNGタンク1基、同5万kLのLPGタンク1基、ガスを製造するLNG気化設備3基、LNGのローリー出荷施設6レーンなどで構成する。天然ガス需要増に対応するため、2012年から建設してきた。
既存のLNG基地は根岸(横浜市磯子区)、袖ケ浦(千葉県袖ケ浦市)、扇島(横浜市鶴見区)の3カ所となる。茨城〜栃木幹線は、日立LNG基地と既存の高圧ガスパイプライン「栃木ライン」を真岡市でつなぐ。全長79.9kmで栃木ラインも2.9km延伸した。これによって、東京ガスが首都圏を中心に保有する高圧パイプライン網は950kmに拡大した。
東京ガスは今後、2020年までに日立LNG基地に2号タンクを造るとともに、同基地と既存の高圧ガスパイプライン「鹿島臨海ライン」(茨城県神栖市)を結ぶ、高圧ガスパイプライン「茨城幹線」の建設を目指している。将来は同基地と東京湾内3カ所のLNG基地を高圧ガスパイプラインでループ化し、関東全域のエネルギーセキュリティーを高める。【東京ガス(株)】