一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝燃料電池システム、世界最高水準の発電効率を持つ燃料電池システムを販売開始
【エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2016.03.11 【情報源】企業/2016.03.08 発表
東芝燃料電池システムは、世界最高水準の発電効率を実現した次世代型燃料電池システムの商用販売を3月8日に始めた。同社は、東芝のグループ企業で、燃料電池を手掛けている。東芝の自立型水素エネルギー供給システム「H2One」や、再生可能エネルギーを利用しているビル施設、水素ステーションなどでの需要に対応する。販売開始した燃料電池システムは純水素を燃料に発電する。700Wの出力があり、55%の発電効率を達成している。熱回収効率を合わせた総合効率は95%となる。水素をそのまま燃料に使用するため、CO2を発生させることなく発電できる。1、2分の短時間で起動して発電を始め、8万時間の耐久性も持つ。
山口県の「やまぐち産業戦略研究開発等補助金」事業で、2014年度に開発したモデルをベースに改良して、世界最高水準となる55%の発電効率に達した。同事業での開発検証を完了し、燃料電池システムの商用販売を始めた。山口県の2015年度の事業では、出力3.5kWの純水素を使った燃料電池システムを開発した。
出力3.5kWの燃料電池システムの実証機は、今回販売を開始した、出力700Wの燃料電池システムと同等の性能と特長を備える。東芝燃料電池システムは山口県周南市で3月から実証実験を実施する。実証では2017年度中の商用化を目標に、稼働のデータを集めると同時に、運転方法や適用の利点などを検証する。【東芝燃料電池システム(株)】