一般財団法人環境イノベーション情報機構
ホンダ、パッケージ型の水素ステーションを和光本社ビルに設置して稼働
【エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2016.01.08 【情報源】企業/2015.12.25 発表
ホンダは、独自開発したパッケージ型の水素ステーション「スマート水素ステーション(SHS)」を和光本社ビル(埼玉県和光市)に設置して稼働を始めた。太陽光発電で発電した電力を使用して水素を製造し、CO2を排出することなく燃料電池車(FCV)に水素を供給する。青山本社ビル(東京・港区)でも取り付ける準備を進める。SHSは、コンプレッサー(圧縮機)が不要な高圧水電解システムと呼ぶ仕組みを採用し、高圧水素タンクから充てんノズルまでの主要構成部位を世界で初めてパッケージ型に収納した。工事期間が大幅に削減できるうえ、水素の製造、貯蔵、充てんが10フィート(約3m)コンテナと同じサイズの広さで可能になり、狭い場所にも設置できる。
和光本社ビルのSHSは当初、ホンダが所有するFCVへの水素充てんに活用し、将来はホンダとともに水素社会の早期実現を目指す自治体や企業のホンダ製のFCVに対象を広げる。SHSは、ホンダが水素社会に向けて掲げる「つくる・つかう・つながる」のコンセプトのうち「つくる」分野の製品となり、実証試験で技術を検証してきた。
「つかう」は新型FCV「CLARITY FUEL CELL(クラリティ フューエル セル)」を開発し、3月に日本でリース販売を始める。「つながる」分野では、外部給電器やV2H(ビークル・ツー・ホーム)対応DC普通充電器によって、電力をFCVから家庭や施設などに提供できる。水素関連の取り組みは、今後も拡大させる。【本田技研工業(株)】