凸版印刷、古河電池と共同開発した非常用マグネシウム空気電池で家庭用を販売

【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.12.15 【情報源】企業／2015.12.10 発表

　凸版印刷は、古河電池と共同開発した非常用マグネシウム空気電池「MgBOX（マグボックス）」で、新たに家庭用「MgBOX slim（スリム）」」を販売する。12月10日に古河電池が予約の受け付けを始めた。2016年2月下旬からの出荷を予定している。これまでは自治体や企業が主な対象だったが、スリムは個人向けに従来の製品より小型にした。
　マグボックスは難燃性マグネシウムを負極物質、空気中の酸素を正極物質にし、水や海水を投入すると発電する。大容量で長期保存が可能という利点がある。加えて、使い捨て電池のため、紙製の容器にすることで、使用後に廃棄しやすくした。災害時に避難所などに設置して多くの携帯機器に電力を供給できる電源として、両社で開発した。
　マグボックススリムは、従来のマグボックスの特長を維持しながら、一般家庭で備蓄する非常用電池への利用を想定してサイズを約半分に小さくし、狭いスペースでも保管できるようにした。大きさは幅210mm、奥行き110mm、高さ220mmで、重さは注水前が約1.0kg、注水後は約2.5kgになる。最大で5日間発電し、200Whの最大電気量がある。
　マグボックススリムはUSBの出力端子を1個備え、スマートフォン（多機能携帯電話）をはじめとした各種USB機器の充電に使える。スマートフォンだと最大20回充電できる。従来のマグボックスは幅233mm、奥行きと高さ各226mm、重さは注水前が約1.6kg、注水後約3.6kgでUSB出力端子が2個あり、スマートフォンの充電が30回できる。【凸版印刷(株)】