一般財団法人環境イノベーション情報機構
パナソニック、子会社が展開する鉛蓄電池事業をGSユアサに譲渡することで合意
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2015.11.04 【情報源】企業/2015.10.29 発表
パナソニックは、子会社で自動車用バッテリーのパナソニックストレージバッテリー(PSB)が展開する鉛蓄電池事業をGSユアサに譲渡する。パナソニックとGSユアサが10月29日に基本合意した。競争環境が厳しさを増す中、業界大手のGSユアサの傘下で事業を行う方が成長につながると判断した。今後、最終契約書の締結に向けて協議する。パナソニックは自動車用の鉛蓄電池の生産を1937年に始めた。それ以降、産業用・車両用の鉛蓄電池を製造・販売し、75年に生産を開始した浜名湖工場(静岡県湖西市)が2004年10月にPSBとして分離独立した。PSBは資本金20億円で自動車用バッテリーや、バッテリー液の補充が不要な制御弁式などの鉛蓄電池開発・製造・販売を手掛ける。
鉛蓄電池の需要は、停車中にエンジンを止めるアイドリングストップ車の増加から堅調な一方、鉛価格の高止まりなどで市場環境は厳しくなっている。PSBが2005年に販売を始めた自動車バッテリー「caos(カオス)シリーズ」は国内で一定のブランド力を確保しているが、パナソニックはGSユアサの下で事業拡大を図ることが得策と考えた。
基本合意では、パナソニックがPSB株式の85.1%をGSユアサに譲渡することと、残りの14.9%をパナソニックが2年間保有して事業の円滑な引き継ぎに協力することが決まった。加えて、鉛蓄電池事業を実施している海外の拠点もGSユアサに譲渡する。PSBは本社とタイ、中国、インドに拠点を持つ。譲渡の完了は2016年4〜6月を予定している。【パナソニック(株)】