一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝、川崎市と市役所第3庁舎のピーク電力削減実証で最大9.09%カット
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.10.08 【情報源】企業/2015.10.02 発表
東芝が川崎市と実施した、同市役所第3庁舎(同市川崎区)の夏季ピーク電力削減の実証で、最大9.09%をカットした。7月27日〜8月7日の期間中に、目標に掲げた10%に近い水準となった。平均は6.02%だった。事前の消費電力予測に基づく空調設備の効率的な運転によって、快適性を維持しながら使用電力を削減した。実証は、ピーク電力の10%カット・負荷平準化での電気料金削減と施設利用者の快適性の両立を目指した。東芝がピーク電力を含む電力需要を予測し、前日にピーク電力の予想と空調機器に関する推奨情報を川崎市に通知する。市はこれを受け、電力の「見える化」画面を使って空調設備の効率的な運転を実行した。
川崎市は、熱源・空調システム起動時刻の適正化や、冷温水発生機の運転台数削減、蓄熱槽冷水の利用などの対策を組み合わせた。実証は、開始前の7月21日(最高気温33.8℃)に観測された今夏最大のピークの880kWを基準値にした。7月31日(同34.0℃)にはピークが800kWになり、期間中最大の9.09%カットを確認した。
次いで、7月27日(同34.1℃)と7月30日(同35.2℃)は810kWで、7.95%カットした。このほか820kW(6.82%カット)が3日、840kW(4.55%カット)が3日、870kW(1.14%カット)が1日だった。期間中の土、日曜は測定していない。東芝は実証でのノウハウを遠隔エネルギー監視・管理サービスなどの事業に生かす。【(株)東芝】